断熱性能で変わる!室温と光熱費の関係/福岡県大牟田市・熊本県荒尾市・玉名市の家づくり

コラム投稿日:2024.11.04

住宅とお金の問題イメージ

注文住宅を建てる際は、断熱性能を高めることが重要です。住宅の断熱性能は、UA値(外皮平均熱貫流率)で表します。断熱性能が高い家ほど室温の変化が少なく、光熱費を削減できる省エネな住宅だといえます。

本記事では、断熱性能による室温と光熱費の差を比べ、福岡県大牟田市・熊本県荒尾市・玉名市で暮らしやすい家づくりの考え方をご提案していきます。

断熱性能を表すUA値とは

雪が積もった気密断熱住宅

住宅の断熱性能を表す値をUA値といいます。UA値は、外皮平均熱貫流率を示しています。室内と外気の熱の出入りのしやすさの指標です。数値が小さいほど、熱の出入りが少なく、断熱性能が高いといえます。

参考元:国土交通省『省エネ基準の概要』

参考元:国土交通省『【参考】住宅における外皮性能』

断熱性能を比較するための地域区分とは

日本の各地域の外気温傾向や、使用されている設備機器等の実態を踏まえ、8の地域区分ごとに基準値が設定されています。

参考:国土交通省『地域区分の見直し』

省エネ基準とは

省エネのイメージ

省エネ基準とは、建築物が備えるべき省エネ性能の確保のために必要な、建築物の構造及び設備に関する基準です。

住宅の断熱性能と、冷暖房・空調・給湯・照明など基本的な生活に必要な一次エネルギーの消費量についての基準値が定められています。

参考元:国土交通省『省エネ基準の概要』

参考元:一般財団法人住宅建築SDGs推進センター『住宅の省エネルギー基準』

ZEH基準とは

ZEHの積み木と家

ZEH(ゼッチ)とは、住宅を高断熱化し、効率のよい省エネ設備と太陽光発電などの創エネシステムを導入した、ゼロエネルギーハウスのことです。新築住宅がZEH住宅と認定されるための基準を、ZEH基準といいます。ZEH基準のUA値は、省エネ基準よりさらに高い水準に設定されています。

参考元:国土交通省『ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅関連事業(補助金)について』

参考元:国土交通省『住宅の省エネ・省CO2化に向けた 経済産業省 国土交通省 環境省 による3省連携の取り組み』

HEAT20とは

HEAT20は、「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」の略称です。HEAT20では、ZEH基準よりさらに高い水準の高断熱住宅の普及を推進するため、独自の基準値を設けています。

HEAT20の基準は、室内の温度環境を重視した3つのグレード(G1・G2・G3)に分けられており、地域区分ごとのUA値を定めています。

参考:一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会『HEAT20 外皮性能水準』

福岡県大牟田市・熊本県荒尾市・玉名市の気候

大牟田甘木山の夫婦岩から青い森と大牟田市街

福岡県大牟田市・熊本県荒尾市・玉名市は、有明海に面した都市です。すべて地域区分6に分類されています。

内陸型の気候で、年間の平均気温は約16度と温暖な地域です。ただ、夏は南西の季節風の影響で蒸し暑く、6月~7月には梅雨の時期で降水量が多くなります。

大牟田市では、日中の最高気温と最低気温の差が1年を通して7~11℃あるため、快適温度を保つ断熱性能の高い家づくりが望まれます。

参考元:大牟田市『大牟田市第2次地球温暖化対策実行計画』

参考元:荒尾市『荒尾市の紹介』

参考元:国土交通省『流域の自然状況』

参考元:国土交通省『地域区分新旧表』

各基準ごとの室内温度・光熱費の比較

光熱費

地域区分6の場合の各基準のUA値を用いて、エネルギー消費性能計算プログラム住宅版で計算をおこなった結果が以下になります。

※住宅条件は同じとし、年間の電気量は1kwhあたり30円として計算しています。

※ZEH基準の室内温度は、UA値0.46のHEAT20(G2)の値を参考にしています。

 UA値設計2次エネルギー消費量年間の電気料金室内温度
省エネ基準0.877,072kwh189,035円概ね8℃を下回らない
ZEH基準0.66,744kwh180,267円概ね10℃を下回らない
HEAT20(G2)0.466,475kwh173,077円概ね13℃を下回らない

断熱性能の高い家・目指すべき基準は?

断熱性能の基準値を比べると、省エネ基準<ZEH基準<HEAT20基準になります。これから新築一戸建てを建てようと計画している方におすすめしたいのは、やはりHEAT20基準に準拠した住宅です。

HEAT20のG1は、非暖房室の表面結露の防止を目的としており、住宅の品質を維持することが主目的です。G2・G3は、室内の温度むらを小さくし、居住者の暮らしやすさの向上や温度ストレスの軽減を目的としています。

心地よい生活空間で過ごす快適な時間を重視するなら、G2レベル以上を目指すことをおすすめします。

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家づくりにかけるべきコスト

 

注文住宅は建売住宅と違い、建設過程をチェックできるというメリットがあります。設計・施工の各段階を自分の目で確かめられるため、品質の担保が比較的容易です。

資金計画のなかでは、建物本体価格が適正かどうか、しっかりと見極める必要があります。見た目のデザインや付帯設備の豪華さに惑わされず、本質的な暮らしやすさを指標とした堅実な家づくりを目指しましょう。

断熱性能が高く快適な住まいは、生活の質を向上させ、光熱費の削減が望めます。長い目で見ればリターンの大きな投資です。

新築一戸建てを購入する計画のある方は、ぜひ一度ワカヒサ工務店(WITH DESIGN)にご相談ください。個々の生活スタイルにあわせ、値段以上の価値があるマイホームプランをご提案いたします。

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グレーのソファーがある大きな窓に面したリビング
窓のないシンプルな黒い外壁の家

記事監修者:一級建築士 高地 可奈子

工学部建築学科卒業・大学院修了後、建築設計事務所勤務。建築設計事務所では、建築意匠設計、木造構造設計に携わる。その後大手経営コンサルティング会社を経て、現在は設計経験を活かしつつ、商品磨き、新メニューやツールの開発、研修などを通して工務店支援を行っています。

 

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